「オルフェウスの窓」ファンサイト「Die Blaetter」管理人ぼーだらのブログです。いろいろ語っております。ツッコミお願い致します!
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皆様の作品を拝見していて、特に若いファンは「革命家」というモノにピンと来ないのかな、と思うことがしばしばあります。
管理人の場合、「ロシア=カクメイカ=(よりによって)シベリア」というラインが成立したのは、実は小学校4年か5年の時でした…いったいいくつやねん?!と突っ込まれそうですが、意外と?健全かつ今でもフツーにありそうな読書生活の結果だったんですよ。だって、市立図書館にあった「帰ってきたシャーロック・ホームズ」ですもん。親も先生も薦めこそすれ、まぁ物騒だの何考えてるかわからん子供やだのとは考えない本です。今思えば、ちゃんと読んで薦めてんのかPTAって本も結構あった気がする(笑)。
この先ネタバレですから、「シャーロック・ホームズの帰還(大人向けだとこういうタイトルになる。ちなみに管理人の手元にあるのは延原謙訳の新潮文庫版)」中の「金縁の鼻眼鏡」読んだことない人は読まないでくださいね! いいですね! ちゃんと警告しましたからね!
「金縁の鼻眼鏡」は、イギリス・ケント州の片田舎に住んでいる老教授の邸宅で教授秘書が刺殺されたのが発端。犯人の遺留品である「金縁の鼻眼鏡」から犯人の特徴を次々割り出していくホームズの推理はいかにも名探偵だし、手近なもので罠を仕掛け犯人と協力者を炙り出す伏線の引き方も鮮やかで、子供向けでも十分楽しめる話ですが、実は犯行の因縁はロシアに遡り、犯人と協力者はかつてロシアで革命家として活動し、その後メンバーの一人の裏切りで組織が壊滅した…というエピソードがある。犯人はこの時シベリア送りになるが刑期が短かったため釈放、名前を変えてイギリスでのほほんと暮らす裏切者から、同志を救うことができる文書を盗むためにやってきたが、その際に秘書ともみ合って殺してしまったという話。ただ、最後に自殺するこの犯人は一貫して、自己犠牲をいとわない気高い女性として描かれていて、「洗っても決して美しくならない顔(中略)…彼女の挙措にはある気高さがあり、(中略)こう然とあげた頭には豪気さがうかがわれ、なんとなく侵しがたいところのあるのを感ぜしめた(原文ママ)」という、厳しさと、剛毅さと、激しい正義感を備えたヒロイン的な存在なのです。不思議な、そして気高く激しい生き方として「ロシアの革命家」が子供心に刻まれたのでした(^^;)。
この事件はワトソンによると1894年のこと。この頃は実際にロシアからイギリスに亡命してきた人も少なくなかったようで、その亡命者からロシア語を学んだ才女コンスタンス・ガーネットがゴーゴリやドストエフスキーの英訳を手掛けたりもしている時代です。夏目漱石も、「思ひ出すことなど」で長々とドストエフスキーに触れていますが、あるいはそれも1900年からのイギリス留学に由来するのかもーー。
ちなみに、裏切者の名前は「セルギウス(セルゲイ)」、犯人が命がけで救おうとした同志の名前は「アレクシス(アレクセイ)」。なにこの一致(笑)。
管理人の場合、「ロシア=カクメイカ=(よりによって)シベリア」というラインが成立したのは、実は小学校4年か5年の時でした…いったいいくつやねん?!と突っ込まれそうですが、意外と?健全かつ今でもフツーにありそうな読書生活の結果だったんですよ。だって、市立図書館にあった「帰ってきたシャーロック・ホームズ」ですもん。親も先生も薦めこそすれ、まぁ物騒だの何考えてるかわからん子供やだのとは考えない本です。今思えば、ちゃんと読んで薦めてんのかPTAって本も結構あった気がする(笑)。
この先ネタバレですから、「シャーロック・ホームズの帰還(大人向けだとこういうタイトルになる。ちなみに管理人の手元にあるのは延原謙訳の新潮文庫版)」中の「金縁の鼻眼鏡」読んだことない人は読まないでくださいね! いいですね! ちゃんと警告しましたからね!
「金縁の鼻眼鏡」は、イギリス・ケント州の片田舎に住んでいる老教授の邸宅で教授秘書が刺殺されたのが発端。犯人の遺留品である「金縁の鼻眼鏡」から犯人の特徴を次々割り出していくホームズの推理はいかにも名探偵だし、手近なもので罠を仕掛け犯人と協力者を炙り出す伏線の引き方も鮮やかで、子供向けでも十分楽しめる話ですが、実は犯行の因縁はロシアに遡り、犯人と協力者はかつてロシアで革命家として活動し、その後メンバーの一人の裏切りで組織が壊滅した…というエピソードがある。犯人はこの時シベリア送りになるが刑期が短かったため釈放、名前を変えてイギリスでのほほんと暮らす裏切者から、同志を救うことができる文書を盗むためにやってきたが、その際に秘書ともみ合って殺してしまったという話。ただ、最後に自殺するこの犯人は一貫して、自己犠牲をいとわない気高い女性として描かれていて、「洗っても決して美しくならない顔(中略)…彼女の挙措にはある気高さがあり、(中略)こう然とあげた頭には豪気さがうかがわれ、なんとなく侵しがたいところのあるのを感ぜしめた(原文ママ)」という、厳しさと、剛毅さと、激しい正義感を備えたヒロイン的な存在なのです。不思議な、そして気高く激しい生き方として「ロシアの革命家」が子供心に刻まれたのでした(^^;)。
この事件はワトソンによると1894年のこと。この頃は実際にロシアからイギリスに亡命してきた人も少なくなかったようで、その亡命者からロシア語を学んだ才女コンスタンス・ガーネットがゴーゴリやドストエフスキーの英訳を手掛けたりもしている時代です。夏目漱石も、「思ひ出すことなど」で長々とドストエフスキーに触れていますが、あるいはそれも1900年からのイギリス留学に由来するのかもーー。
ちなみに、裏切者の名前は「セルギウス(セルゲイ)」、犯人が命がけで救おうとした同志の名前は「アレクシス(アレクセイ)」。なにこの一致(笑)。
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