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「オルフェウスの窓」ファンサイト「Die Blaetter」管理人ぼーだらのブログです。いろいろ語っております。ツッコミお願い致します!
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既に「おんな城主直虎」がクライマックスを迎えているこんな時期にまだ丸ネタ引っ張ってごめんなさい。むしろこういう時期だからこそ溜まったものを燃焼しておきたいというか、拾ったネタは使わなソンソンというか(^^;)。どうかご寛恕いただきますようお願い申し上げます。
ヒロイン?対決、「真田丸」登場人物の中でユリウスとの共通性を感じるのがこの方。
大坂城の女あるじ、お上さまこと淀殿茶々姫(画像はNHK)。この役で初めて、竹内結子さんを「圧倒的に美しい」と思いました(失礼!)。それも後半、大坂の陣で。
なんといっても無敵のファムファタル属性! 華やかな美しさの奥に、死の――というより異界の匂いを漂わせるのが「宿命の女」の真骨頂です。ユリウスは「恋に命を懸けた女」というより「宿命に殉じた女」だと思う。人生の早い時期に、避けようのない状態で死の洗礼を受け、ユリウスは複数回の記憶喪失の陰に、茶々は一見糸が切れたような奔放な明るさに隠して死や滅びへの親和性を窺わせる。ユリウスは捨てた記憶の奥にある死神の影におびえ、茶々は大坂の陣の戦死者や遠距離砲撃の犠牲になった侍女に笑みを浮かべて近寄ろうとしては場を凍り付かせる。実はユリウスって結構肝心なところで大事な判断を間違えて(必ずしも彼女のせいとはいえないのだけれど)死を招いているところがあるんだけれど、これも大坂の陣での茶々を連想してしまいます。
「真田丸」は、真田幸村を描きながら「滅びの美」に酔わせないところが一番の個性であり魅力だったと思うのですが、茶々も「母に策があります」と秀頼に告げ、千姫の和平交渉に期待し(期待できないことを視聴者は知っている)、最後まで明るい笑みで死地に向かいます。ユリウスは嘆きの中で死んだようでも、「安息を求めていた」と語りながら最終的に愛の記憶の中で死を迎える(と私は解釈している)。死に魅入られた美女たちは最終的に、傍から見たら悲劇的であっても、ある種の安息というか、自分の人生が一つの円環を描いて閉じた、という認識の中で最期を迎えたように思えてなりません。
そう、ファムファタルとは、単に己のために冷酷に他者を害する女ではないのです(アネロッテは違う)。基本欲望というのは明るいもの、未来を信じているからこそ存在するもの。ファムファタルは、自分に何の悪意もなくても周りを滅びへと巻きこんでしまう美しくも歩く地雷のようなひとを指すのです…。
お祭り終盤なのにちょっと寂しい状況なので、にぎやかしのために去年書いた(そして評判悪かったーー^^;)SS再掲いたしました。万が一にも読んでやろうと方がおられましたら、「百年祭」からお入りください。

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